肩の後遺障害12級

頚椎捻挫では、12級!、、?と思っても、自賠責の厳しいチェックで「明らかな本件事故による変化は見られない」と14級に留まる事が多いのですが、実は実は実はですよ。肩、つまり肩腱板とか肩拘縮、~損傷、炎症、破綻、断裂、~症など、肩の症状には色々な傷病名が付きますけれども、確定的な「肩捻挫」などのような画像所見が無いもの以外では、頚椎捻挫(ヘルニア)で12級を取るよりも、ずっとずっとずっとず~と肩で12級以上が認定される確率は高いわけです。

首も肩も年齢性の変化はああります。しかし、自賠責は肩には首や腰に比べれば、そこまで厳しくありません。(後遺障害の認定のことです)

肩のレントゲンは必須、MRI画像は骨折以外では必須

レントゲン撮影は、事故による受傷の場合において基本的な手順です。そのため、受傷部位のレントゲン撮影が行われていない場合、事故との因果関係が否定されることも珍しいことではありません。

さらにMRI撮影を行っても、(肩捻挫や肩挫傷と診断されても)実際にはMRI画像が正確に撮影されていない場合が多いです。したがって、一度のMRI撮影結果に基づいて「画像所見がない」と判断するのは早計です。適切な撮影方法の選択だけでなく、肩のMRI画像を正確に読影できる専門家(先生)に診断してもらうことが重要です。

肩の12級が取れやすい1番の理由

1つ目に頸椎捻挫と比べれば、神経学的所見の整合性が必要ないからです。

ヘルニア12級は、それはもう細部の細部まで神経学的所見の整合性や一貫性が見られますが、肩はそこまで見られないのです。

(ちなみにこのお話は記事作成時点での自賠責でのことです。)

2つ目に肩は受傷後の経過によって悪い方に向かってしまうことがあるからです。

外傷性ヘルニアは徐々に回復することが多いとされています。

話の都合上、12級に焦点を当てていますが、肩の場合は関節の可動域制限による10級あるいは8級の場合もあります。肩はとても複雑に動くものなので、組織もそれなりに入り組んでいます。そういった肩関節は複雑で難しく、MRI画像を読影するにも簡単ではありません。ちょっとした異変でもあれば「客観的に認めらる症状」へとつながりやすいというのも1つの理由だと思います。ただ、先ほど申し上げた通り、肩関節でMRI所見を見出すためには、ヘルニアでは画像所見を得るよりも慎重に、念入りに画像を読み込む必要があります。